![]() | 切腹 (2003/11/22) 【製作】 1962年、日本 【監督】 小林正樹 【出演】 仲代達矢、岩下志麻 他 (時代劇) 商品詳細を見る |
(あらすじ)
寛永七年、戦国の世に終止符を打った徳川幕府は諸藩の改易を進めた結果、
江戸には大量の浪人が溢れていた。
ある日、食い詰めた浪人が井伊家の庭先を拝借して切腹をしたいと申し出た。
最近流行りの”たかり”の類と考えた家老は、つい先日も若い浪人が”たかり”に来たが、
見せしめの為に、「希望どおり」に切腹させた事を告げる。
しかし男は”たかり”ではなく、あくまでも切腹を希望すると言い張り、そして身の上話を語り始めたのだが・・・
武士とはなんぞや!?
極限まで突き詰めた武士の生き様に、心が震動します。
冒頭から、すでに物語は深刻に極まっています。
仲代達也演じる浪人の凛とした佇まい、そして静かながらも不動の意志を感じさせる言葉。
物語が進み、事の全貌がだんだんと分かってくるときの、あのぞくぞく感はすごい。
これも、ストーリーを言ってしまうと興ざめなので、省略!またかい!
本作は、現代の社会にも通じるものがあります。
武士としての矜持と、社会制度との間に挟まれ、追い詰められていった人々の顛末はなんともむごい。
現代と異なる点を言えば、武士は責任の代償を命で量るということ。
それゆえに、空気は重々しく、張り詰めているのかもしれません。
本作で見られる殺陣もみどころ。
実際の真剣を使っての殺陣もあります。
撮影側の意気込みも尋常じゃないですな。
そんな役者とスタッフの意気込みを詰め込んだ本作は、本当に見て欲しい作品。
シビれます。
役者達も、仲代達也を筆頭に、岩下志麻、三國連太郎、丹波哲郎など、大御所の役者ばかりで、
そして皆が若いので、今とは違った印象を受けることと思います。
役者とはなんぞや!?
そんな役者魂を見せてもらった作品でもあります。
黒沢映画の時代劇とは異なる、重々しい雰囲気をもつ小林監督の本作ですが、
こういう時代劇も、今見ると新鮮で刺激的に見えるのでは思います。
さて、蛇足。
本作は、私の父に勧められて一緒に見たのがきっかけです。
「十二人の怒れる男」も同様に父のオススメ作品。
さすが年の功といわんばかりのセレクト加減。
そんな父に、ロメロの「ゾンビ」を勧めてみたら、相当キレられてしまいました・・・ウソーン

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![]() | 雨あがる (2006/10/20) 【製作】 1999年、日本 【監督】 小泉堯史 【出演】 寺尾聰、宮崎美子 他 (時代劇) 商品詳細を見る |
享保の時代。浪人の三沢伊兵衛とその妻は、長雨のため安宿に居を構えた。
ある日、若侍の諍いを難なく仲裁した三沢は、通りかかった藩主・永井和泉守に見そめられ城に招かれる。
三沢が剣豪であることを知った和泉守は、彼を藩の剣術指南番に迎えようとするが・・・。
雨の日が続くと、この作品を思い出します。

穏やかで和やかな作風で、見終わると心静かに微笑ましくなる、そんな良い作品。
寺尾聰演じる、三沢伊兵衛は、普段穏やかでおとなしい人物ですが、
剣を握ると、鮮やかな立ち居振る舞いで、瞬く間に制する凄腕。
長雨で足止めをくらい、鬱々としている宿の人々のために、駆け試合をして儲けた金で
酒や食べ物を彼らに差し入れます。
「駆け試合」は禁じられていたため、妻のたよは「止めて下さいね」と苦言を漏らしますが、
皆の喜ぶ姿を見て共に微笑えみ、夫婦の仲睦まじさが伝わってきます。
そして伊兵衛は、若侍達のいざこざを制したことから、藩主からも指南役として仕官しないかと
持ちかけられますが、その穏やかすぎる性格故か、相手を気遣いすぎ、
腕ためしの御前試合で、失態をおかしてしまいます。
ションボリしながら妻のもとへ帰ってくる伊兵衛の姿は、見ていて可愛いです。(笑)
ようやく仕官して、妻を喜ばせられると思っていただけに、その落胆ぶりも大きいよう。
そして数日後、家老たちは伊兵衛の仕官話を断りにやってきます。
その理由は、「禁じられていた駆け試合をしたため」というもの。
話を聞いて、落胆しつつも厳かに受け取る伊兵衛。
その姿を見ていた妻のたよは、家老たちの前に出て一括!
ここでの、たよの啖呵っぷりは見事です。必見!
本作のみどころは、伊兵衛の静かな剣さばき、そしてたよの啖呵っぷりも素晴らしいところですが、
ちょっとしたシーンから伝わってくる夫婦愛や人間愛が、とても心地よいです。
脇の役者も引き立てています。
個人的には、三船史郎演じる豪快な性格の藩主が面白かったです。
豪快で無茶ぶりが多いけど、憎めないんだよなーという役どころが良かったです。
主題の「雨あがる」の通り、気持ちがすかっと晴れる作品です。

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![]() | 雨あがる 特別版 (2000/09/06) 宮崎美子、寺尾聰 他商品詳細を見る |
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