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【鬼畜】★★★★84点
鬼畜鬼畜
(2008/01/30)
【製作】 1978年、日本
【監督】 野村芳太郎
【出演】 岩下志麻、緒形拳 他
(ドラマ)
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(あらすじ)
印刷屋を営む竹下宗吉と妻のお梅。
ある日、宗吉の愛人が3人の隠し子を宗吉に押し付けて失踪した。
妻のお梅は子どもたちに辛く当たり、やがて、末っ子の赤ん坊が不慮の事故で死んでしまう。
お梅が故意に仕組んだと察した宗吉は残る2人も何とかしなければと追い詰められて行き……。



父のセレクション作品、最後の1本。
鬼畜とは、一見やさしそうな人間の顔をかぶっているのかもしれない・・・
親と子の絆について、深く考えさせられる作品です。

気が大人しく、やさしそうに見える宗吉ですが、自分の子どもを守ってやることも出来ず、
妻を説得することも出来ず、やがて子どもたちをどこかにやろうとします。
子どもたちの存在をなかったことにすることが、最善の方法だと考えてしまう。

物心つくかつかない年頃の子どもたちは、ただ親の温かい愛情と庇護を望んでいるだけなのに、
唯一の頼りである親が「親」であることを放棄してしまう。
長女は行方不明に、そして長男もあわや殺されそうになります。
一番年上の長男は、親の心を感じ取っているのか、危険を察知して回避しようと
精一杯頑張りますが・・・

ラストシーンでの長男の言葉が重い。
いろんな風に解釈できますが、私が感じ取ったのは「親との決別」。
じっと見つめるその目がさまざまな想いを訴えかけているようです。

印刷屋を営むこの夫婦も最初から鬼畜ではなかったんでしょうが、
しだいに心が不安定になってゆき、凶行に走らせてしまったことに、
憤りと無念を感じてならない。
そして一番恐ろしく感じたのは、こういう現象は、この夫婦だけに起こりえた特別な事では
ないかもしれないということ。
もしかしたら、ちょっとしたきっかけで、人の心は鬼畜道に傾いてしまうのかもしれない・・・
そんな、ぼんやりとした大きな不安が隣にあるような感覚がしました。
何度も流れる子守唄のようなBGMも、話が進むにつれ、心を不安にさせていきます。

自分が親の立場になったなら・・・と考えたとき、ふとこの「鬼畜」が頭をよぎります。
けして、こんな親にはなるまい、と強く心に願わずにはいられない。
本作も、誰もが一度は見ておいて欲しい、素晴らしい作品です。

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鬼畜―松本清張短編全集〈7〉 (カッパ・ノベルス)鬼畜―松本清張短編全集〈7〉 (カッパ・ノベルス)
(2003/01/21)
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